おはようございます。
二日市院長の岩田です。
肌寒い天気が続きますね。
風邪をひきやすい状況ですので、
身体が冷えないように
体温調整にお気を付けください。
さて、今回は前回の続きです。
2013年に「嫌われる勇気」という、対話形式で
アドラー心理学の概念を解説した書籍がベストセラーになったことを
覚えている方もいらっしゃると思います。
「嫌われる勇気」。
なんとなくわかるけど・・・、難しいですよね・・・・。
「周囲から嫌われてもいいや!」って、
思えるようになるにはどうしたらいいですかね?
子育て関連の書籍を読んでいると、
文化的、国民性からか、日本人は、
幼少の頃より、「周囲に迷惑をかけてはいけない」と
教え、育てられる傾向が強いようです。
ベネッセコーポレーションが
日本、韓国、中国、台湾の母親の行った、
「子どもの期待する将来像」という調査で
「人に迷惑をかけない人になってもらいたい」
と答えた割合は、日本71%、
韓国24.7%、中国4.9%、台湾25%
という結果でした。
また、財団法人日本青少年研究所が、
日本、韓国、中国、アメリカの高校生を
対象に意識調査を行ったところ、
「私は価値のある人間である」という質問に
「はい」と答えた割合は、
日本人7.5%、韓国20.2%、
中国42.2%、アメリカ57.2%
という結果でした。
日本的な子育て環境も影響してか、
他の国々の方と比べて
日本人は「自己肯定感」が低い傾向にあるようです。
「自己肯定感」とは、簡単に言うと、
「自分のことが好き!」と想える感情です。
「会社、学校、友達や家族に迷惑をかける」と気遣い「過ぎて」、
また、「自分はダメだ!」と想い「過ぎて」、
「人に頼れない・相談できない」状況になっていませんか?
「他の人はできているのに、なんでできないんだろう。」
↓(自己肯定感の低下)
「人に頼る・相談すると、周囲に迷惑をかける。」
↓
「迷惑をかけると、人に嫌われる。」
↓
「人に頼れない・相談できない。」
↓
「自分で抱え込む」
その結果、時に周囲に迷惑をかけたり、叱られる。
↓(自己肯定感の低下)
「自分はダメな人間だ!」
↓
「(周囲に)申し訳ない!」
「(こんな自分が)人に頼ったり、相談していいわけない!」
↓
「独り」で抱え込む・・・。
この悪循環の中で、気分の落ち込み、意欲の低下、
食欲不振、頭痛、吐き気、腹痛などの「うつ」症状が出てきて、
心療内科や精神科を受診される方が増えてきているように感じます。
もし、この悪循環に陥る、一歩手前の、「人に頼る」「相談する」ことができていたら・・・。
一時的に、嫌みを言われたり、迷惑がかかる事があるかもしれません。
一方で、頼ったり、相談することで、周囲は喜んで助けてくれることだってあります。
「うつ」になって受診するくらいなら・・・。
少し、嫌われてみませんか?